その一
ソフトバンクモバイルの基本料金980円のプランが当たっているが、これは従来の携帯電話ビジネスの観点から見れば非常識な数字だ。キャリア各社ともARPU(Average Revenue Per User=1契約あたりの売上額。最近では約7,000円)を上げるのに必死な情況で、980円で無料通話だけ使われたらまったく利益が出ない。しかし2台目として買わせるハードルを下げたことで、いままでソフトバンクを「持っていなかった」人に「持たせる」ことができる。これは大きな飛躍だ。そしてiPhoneのような仕掛けでいつのまにかARPUを上げようという作戦である。
その二
最近マクドナルドによく行くようになった。その理由は電源コンセントと無線LANだ。ノートPC一台でほとんどの仕事をしている私にとって、その両方が揃っているのはありがたい。他のファストフードやコーヒーチェーンはこんなに気前が良くない。コーヒー1杯で何時間も居座られてはたまらないからだ。しかし気がついてみると私はときどきエッグマフィンとかも食べるようになった。いや、週に1度以上食べる習慣がついた。学生以来ほとんど行っていなかった私なのに。
その三
最近、映像や音楽のコピーに対する締めつけが厳しくなってきている。「ダビング10」なる間抜けな仕組みもその一貫だ。私も著作権者側ではあるが、音楽も映像も私的利用に限ってはコピーフリーにすべきだと考える。この種の制限は制作者の権利を守ることにはなるのだろうが、同時に制作者の活動を非活性化もさせる。「この曲イイからダビングしてあげるよ」「サンキュー」といった『違法行為』は、実は強力なプロモーションであることにも権利者団体は気づけ。損して得取る器量を持てなければ、顧客は他の楽しみを求めて去るだけだ。